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ロックの部屋

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OASIS

オアシス『STANDING ON THE SHOULDER OF GIANTS』



《オアシスは巨人の肩に立っている》
何だか意味深なアルバムタイトルです。オアシスのビートルズに対しての敬愛は有名ですが、とりわけ「トゥモロー・ネバー・ノウズ」「アイ・アム・ザ・ウォーラス」「ストロベリー・フィールド・フォーエバー」「ルーシー・イン・ザ・スカイ・ウイズ・ダイアモンズ」あたりのサイケ風味のビートルズの曲が好きだったら、大拍手もののアルバムだろうと思う。

ヴォーカルのリアムの歌い方がジョン・レノンの影響が強いなぁというのは、毎度のアルバムでも感じます。サウンド面ではビートルズよりもよりラウド、これが決定的な違い。これが90年代のブリットポップの特徴とも言えるもの。

オアシスのアルバムでは、これが一番好きかもしれない。特に3曲目の「WHO FEELS LOVE?」と5曲目の「LITTLE JAMES」が先に挙げたビートルズの曲に近い物があって良いんです。「LITTLE JAMES」に聴ける女性らしきコーラス隊とリアムのハモリがすばらしい。 サイケ色が強くて、トリップしてしまいます。それから、このアルバムは車の中ではヘヴィー・ローテーションでした。気持ち良くて快適ドライブの友でした。

大抵のブリット・ポップ勢のバンドは60年代のブリティッシュビートバンドの引用があるようですが、一世代前のバンド達に対しては批判の矛先が向けられるのに二世代以上前のバンドには抵抗なく受け入れられているのが面白いです。

パンク世代はピンク・フロイド等のプログレ勢やツェッペリン等のハードロックに批判的だったり、90年代のブリットポップは80年代のニューウェーブには批判的だったりネオアコやギターポップバンドも減少しているようにも見えます。
 
最近モリッシーのインタヴュー記事にもデヴィッド・ボウイに対して批判的な話が載っていました。でも90年代のスウェードなんかは影響が強いし……。

ファーストの直球勝負の若さ溢れるラウドなロックもいいし、セカンドのポップさもいいのですが、『STANDING ON THE SHOULDER OF GIANTS』のゆったり聴かせるスケールの大きいロックも最高。正直色んなロックを聴いてきた身としては、この捻れたロックンロールは最高に気持ちよいです。



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